tennis88’s blog

上海でテニスをしています。

団体戦が苦手?

皆様、クラブ対抗戦お疲れ様でした。年に2度行われるこの中国日本人クラブ対抗戦は中国全土から参加者が募り、参加される方や応援の方の熱意が重なりとても盛り上がる大会ですね。

 

さて、個人戦団体戦はまるで違う競技と言って良いほど雰囲気が変わりますね。

「テニスは孤独なスポーツだ」という名言がありますが、これは個人の試合の話で団体戦の場合は試合中に人と話をする時間もあります。

さらに大人になるとダブルスの試合に出る方がより多くなってくると思います。そうとなると「テニスは孤独なスポーツ」というのは当てはまらなくなるのでしょうか?

 

半分YESで、半分NOと言えるでしょう。

誰がどんなアドバイスをくれても、それを聞くか聞かないか、実行するかしないかは最終的には自分で決めることです。

負けたところで他の人の責任にすることはできません。

 

僕、個人的には、団体戦はとても苦手です。

僕は、個人戦では頭を使い使い使い使い使い勝つようにしています。

試合の中で動き続ける目に見えない流れを感じ取り、

相手の心理状態やテニスの調子などを全て加味して、

今までのポイント(もしくは昔当たった時の試合など)から分析して、次にどういうプレーが行われるかを考えて自分が何をするか決めます。

1ポイントにこだわらず、試合全体を見て最終的に勝つようにしています。

ですが、団体戦の良いところであり、悪いところは、他の人の会話が入ってくるわけですね。

自分の考えとまったく違う考えを持った人が試合中にアドバイスをしてくるので、それが合っていても間違っていても、自分の考えで試合を進めたい人からするとやりづらいでしょう。

逆に、試合中にどうして良いかわからない、勝ち方がわからない、緊張してパニックになってしまう人からしたら、団体戦で違う人がアドバイスをくれるのはとても良いでしょう。

僕も団体戦は応援に回るのがとても好きです。

 

 

もうひとつ僕が団体戦が苦手な理由は「声」です。

個人戦のシングルスでは僕はまったくといって良いほど声を出しません。

ポイントをとっても落としても表情を変えずにプレーをしますが、

団体戦で試合が同時進行で行われるときは、やはり声を出すことによって仲間に流れが伝染してチームとして勝利に向かっていくことができるでしょう。

しかし、「声」というのは面白いもので、普段声を出さないので冷静にプレーをしていて団体戦で毎ポイント声を出すと、やはり個人戦の時の自分のプレーとは、何かが変わるんですね。

アドレナリンが出るのか、筋肉がこわばるのか、冷静さを失うのか、原因はわかりませんが、団体戦で番狂わせが起こりやすいのは、こういった原因もあるのではないでしょうか?

 

 

団体戦の一番の違いはやはり応援ですよね。

応援がいかに試合を動かすのか、これはとても興味深いものがあります。

地元開催の選手が勝ちあがったり、応援が多い方が勝ったりするので、これはやはり試合を左右するものなのでしょう。

 

ですが、僕が面白いなと思うのは、他のスポーツとの違いです。

テニスというのは特殊なスポーツで、ポイント中は観客は静かにしていなくてはいけません。あくまでも拍手や応援はポイント間のみですよね。

でも他のスポーツは試合の初めから終わりまで観客は黙ることなく応援して、歌が流れ、相手の選手を妨害するような場合すらある。

これに比べるとテニスの応援なんて可愛いもので、そう考えると多少は落ち着けるのではないでしょうか?

 

野球をしていた僕の父が、

「よくプロの選手が、ポイントの途中で観客の携帯がなったり、立ち上がって歩いた人が気になって怒っているけど、これはなんで?」と聞いてきて、確かにこれは面白い質問だなと思いました。

野球選手からしたり、テニスの観客のマナーはやはり異質のようです。

これはもしテニスでも観客が全員好き勝手に静かにならずに応援することがスタンダードになったら、おそらく気にならなくなるのでしょうか?興味深いですねぇ。

 

団体戦が得意という人もいますよね。

お祭り精神というか、周りを盛り上げることが上手いというか、そういう人が応援のない個人戦でコロっと負けるのを見ると、それも興味深いなと思います。

 

やはりテニスはどこまでいってもメンタルのスポーツのようですね。