テニスに必要なこと、何を練習したらいいのか。
テニスのレベル分けはとても難しいものがあります。
ボールの速さ ≠ 強さ
ボールのパワー ≠ 強さ
ボールの安定性 ≠ 強さ
足の速さ ≠ 強さ
反射神経の良さ ≠ 強さ
頭の良さ ≠ 強さ
テクニック ≠ 強さ
メンタル ≠ 強さ
体力 ≠ 強さ
背の高さ ≠ 強さ
だからです。
何か一つすごいから強いというわけではないですし、何か弱点があるから弱いというわけでもありません。
色々なことの組み合わせでその人の強さが決まってきます。
大切なことは、
「自分に何が必要か」と
「自分が何をしたいのか」を再認識することだと思います。
例えば、パワーのない人たちの試合では、言ってしまえば深いロブをミスなく完璧に撃ち続けられれば負けることはないわけです。相手がそれを打ち切るパワーも心の強さもなく体力がなければそれだけで勝つこともできるわけです。
ここで出てくるのが「果たして自分はそうやって勝ちたいのか?」という疑問です。
「自分はやっぱりハードヒットして勝ちたい」という信念があるのなら、パワーをボールに伝える練習が必要なわけです。
そして自分の打つボールが速くなるのなら、それに合わせてフットワークも強化しなくてはいけないわけです。よりボールの返って来る時間が早くなるので。
そして速いボールばかり打っていると相手もそのスピードに慣れてきて攻略されてしまうので、スライスやドロップショットやロブなどのタイミングやパワー、スピードの違うボールが必要になってくるわけです。
自分がパワーボールを打つと相手から甘いボールが返って来る場合があるので、そこでチャンスボールやボレーカットの練習が必要になってくるわけですね。
もしくは自分のパワーボールを相手がカウンターで返してくる場合もあるわけですから、そのボールを深くミスせずに返せるようにディフェンス能力も必要になってくるわけですね。
では、自分は強いボールはまったく打たなくてもいいからミスをしないで勝ちたいとしましょう。
何が必要になってくるでしょうか?
当然ラリーが長くたくさん走る必要が出てくるので体力が必要になりますね。
長いラリーに痺れを切らした対戦相手がドロップショットを打ってくる場合があるので、前後のダッシュの速さも必要ですね。
相手も高いロブを返してくるときに、後ろのフェンスが狭かったらそのボールを後ろで返せないので、ライジングショットの練習が必要になりますね。
相手も本当にミスをしない相手だったらラリーが終わらないので、どこかで終わらせるために作戦を立てないだめですね。基本的にはミスをしないようにつなぐけど、相手の浅くなったボールは打ち込んで決めるとか、サイドにロブを打って相手もロブを打ってきたらドライブボレーで決めるとか。
つまりですね。
「ハードヒッターになりたい人」は、ハードヒットをするだけの練習をしていてもダメなわけです。
「ハードヒットをすることができる展開に持っていく練習」もしなくてはいけないし、
「ハードヒットを活かす練習」も必要なわけです。
「ミスをしないで勝ちたい人」は、ミスをしない練習だけしていてもダメです。
「自分はミスをせずに、相手にミスをさせる練習」をしなくてはいけないし、
「相手もミスをしない場合のポイントの終わらせ方」を練習しなくてはいけないわけです。
テニスは自分のやりたいプレーという一本の太い柱を支える為に、
他のことをたくさん練習する必要があります。
なので「総合力」が必要になってきます。
自分はハードヒットが得意。
でも相手は速いボールの方がタイミングが合って好き。
そしたら遅いボールを打つ必要がありますね。
ここで対戦相手によって自分のプレーを変えることができるというのも、
強さのうちの一つです。