tennis88’s blog

上海でテニスをしています。

苦手なショットがある お国柄編

オールマイティーな選手を覗いて、苦手なショットって大抵の方が持っていますよね。

これ、よく悩んでいる人がいるんですけど、実は苦手なショットがあるって結構良いことだったりするんですよ。

それは、何故でしょうか?

 

 

多いパターンはフォアが得意で、バックが苦手ではないでしょうか?

バックの高い打点はテニスをする多くの人によって永遠の課題でもありますよね。

あのフェデラーだって左利きのナダルのトップスピンボールでバックハンドの高い打点を狙われているんですから。

 

世界のトッププロでも攻撃力でいうとフォアハンドの方が高いという選手が圧倒的に多いです。

(稀にサフィンやガスケといった圧倒的にバックハンドが得意な選手もいますが。)

彼等は圧倒的な爆発力のあるフォアハンドを武器とした選手がとても多いですね。

それはプロになってからフォアハンドが急激に良くなったのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

彼等はジュニア時代から得意のフォアハンドを活かして活かして強くなっています。

 

 

これはお国柄ですが、

日本人は苦手を克服する練習に重きを置いて、基礎、基礎、基礎を重ねることが多いです。多分、世界でテニスのフォームが一番綺麗なのは日本人なんじゃないでしょうか。

 

欧米やオーストラリアの選手は得意なショットを育てて、育てて、フォアハンドが怪物級、バックハンドが羽子板みたいな人もたくさんいます。

身長が2mくらいあって、サーブとボレーが超上手くて、ストロークが全く打てないって人もいますね。(カルロビッチとか)

 

今のテニスの基準を作ったスペインを含む高く弾む球足の遅いクレーコートで育つヨーロッパの選手は、フットワークの練習やトップスピンの量、スライスなどの交わし、体力、ショットのプレイスメント(組み立て)に重きを置くことが多いですね。打ち方なんてどうでも良い、上手く芸術的に面を作って全然ミスをしないという10歳くらいの子が五万といます。

皮肉を言うと、フォームが世界で一番綺麗な日本人の、面を綺麗に作る能力はかなり低いと思います。

 

(余談ですが、日本のツルツルのハードコートで育った選手はフラット系の人が多く、インドアコートで育った人はタイミングが早くあまりベースラインの後ろに下がらずにパンパン打つような選手が多い気がします。世界基準はやはり高く弾むザラザラのハードコートクレーコートだなぁ。。。)

 

さて、本題に戻って「苦手なショット」ですが、日本人は苦手なショットが少ないオールマイティーなプレイヤーが多い分、武器が少ない人が多いです。

将来的に強くなりたいのであれば(どのレベルでも)得意なショットをより伸ばすことを視野に入れて練習を行ったほうが良いと思います。

バックハンドが苦手でも、それが荷物にならないくらいフォアハンドが素晴らしいとか。

ストロークは威力がないけど、フットワークが素晴らしくて全然相手からエースを取られないとか。

ダブルスのボレーは苦手だけど、後衛のポジションで相手の動きを見るのが得意とか。

 

 

ジュニアの時からずっと特に苦手がなく、でもこれといった武器がないという人。この選手がその後に一気にどこかでズバンと強く勝てるようになる確率はそこまで高くありません。

でも、欠点はあるといえど、ものすごく得意なショットもあるという選手、こういう選手の方が将来的に化けたときの伸び幅が規格外だったりします。

 

【自分の苦手を活かすことができるテニス】を探すのも一つの手ですよ。

日本の友達でバックハンドがまったく打てなくて基本全部スライスで、フォアハンドが超高校級で学生トップ、そのままプロになった人もいます。

 

得意なショットもどんどん伸ばしていきましょう!